コンクリートの中にケーブルを通すはなし 【その後】

でんきのおはなし
コンクリートのお家

3週間ほど前ですか、コンクリートの中ってどうやってケーブル通すかご存じですか?という話をしました。例のお家のコンクリートが固まりましたので続きのお話をします。前回のお話を読んでない方のためにもう一度簡単にご説明しますね。

まずは木枠で型を作って、その中に鉄骨を入れて行きます。そこにコンクリートを流し込むんですが、一階部分の天井はコンクリートで覆われてしまうので、コンクリートを流し込む前に電気のケーブルが通る道を作っておかないといけません。そこで塩ビパイプを鉄骨にくくりつけて、設計図を見ながら、配電盤の位置や、ライトやスイッチの位置、スモークアラームの場所などを確認して、ケーブルを通る道をつくる、というお話でした。その画像がこちら。

鉄骨基礎内塩ビパイプ2

ジョイント部分(ジャンクションと呼んでます)は発泡スチロールがおいてあって、ここに塩ビパイプを突き刺しておきます。これでコンクリートを流して乾いた後発泡スチロールを壊せばこのジョイント部分でケーブルを繋げられるようになります。電気の配線はスイッチの場所とかまあ色々と考慮しなければいけないことがあるので、単純にスイッチからライトに配線すればいいわけではありません。まあこの話は長くなるし興味ある人も少ないと思うので省きますが。で、コンクリートが乾いたので、2階部分を作る前に一階部分の配線をすませる、というのが今日のお仕事です。

1階天井兼2階床
1階天井兼2階床

最初の画像が分かりやすいと思いますが、お隣のお家が一緒ですね、まさにビフォーアフター。で、コンクリートがきれいに乾いております。まあ雨が降ったり止んだりなので表面はびしょぬれですが。笑 ここでぴょこぴょこ飛び出ているのは我々スパーキー用ではなく、プラマー(水道屋)用のパイプです。シャワールームとかトイレ用ですね。これからレンガ職人さんやら大工さんやらで2階部分を作っていくのですが、我々の仕事は1階の配線ですので、下に行きます。で、まずは例の発泡スチロールを探しましょう。

発泡スチロール

少しコンクリートが漏れてますが、間違いなく発泡スチロールですね。これを壊して例の塩ビパイプを露出させていきます。発泡スチロールってやわらかくて軽いけど、壊すとなると結構力いるんですよね、これがまた。天井部分は、はしごに乗ってなのでさらに疲れます。

出てきました塩ビパイプ
塩ビパイプ

発泡スチロールを壊すとこんな感じ。なかに塩ビパイプが詰まっています。塩ビパイプなので当然中は空洞。ここにケーブルを通して配線します。とりあえず長くてケーブルを通しずらいので飛び出た塩ビパイプはきれいに切っていきます。

キレイにカット

さて、カットできました。ここから図面を見ながら、どのサイズのケーブルをどこからどこへ通すか確認して、この塩ビパイプの中を少し硬めのロープみたいなものを押し入れて、ライトがつく場所や、次のジョイント部分へ通して、その先にケーブルを括り付けて今度は引っ張ってケーブルを通していきます。

ライトがつく場所

上の画像はライトがつく場所です。このカップの中にも先ほどの塩ビパイプが通っていて、ここまでケーブルを通してあります。とりあえずまだ天井がついていませんので、ケーブルだけ通しておいて後でダウンライトをこのカップの中に配線します。

ケーブルジャンクション

こんな感じで発泡スチロールがあった場所がケーブルジャンクションになります。どのケーブルが何用かきちんと書いておきます。左のはライトのスイッチ用の電源で、その隣はパワーポイント(コンセント)用の電源、と書いてあります。オレンジの太いケーブルは、外のメインの電源を家の中の副配電盤へ持ってくるケーブルです。サブメイン、なんて呼ばれたりします。スリーフェイズ(三相)10㎟のケーブルを通しています。

ライトの配線や、火災報知器の他にもパワーポイントの配線をある程度までやったら私は次の仕事があったのでそちらへ向かいました。次の仕事はエアコン屋さんが設置したエアコンに配電盤からブレーカーを通して(正確にはRCBOというもの)電源をエアコンまで送る仕事でした。その話はまたいつか、機会があれば。

ということで、本日は前回のコンクリートの中をどうやってケーブルを通すか?のおはなしの続きでした。最後までお付き合いいただきありがとうございました。ではまた。

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