火災報知器(Smoke Alarm)について 

でんきのおはなし
スモーキー

Smoke Alarm 火災報知器の種類

一口に火災報知器といっても、色々な種類があります。煙を探知して作動するタイプや、ガレージによく設置される熱を感知するタイプなど。煙を探知するタイプは2種類あり、火災報知機内の微量の放射性物質が空気中の煙の粒子を探知するタイプと、光を出す光電子で煙を探知するタイプ。家の中なら煙を探知するどちらのタイプでも大丈夫です。火災探知の方法とは別に接続方法の違いとしては、通常の有線接続のタイプやコンクリートスラブ等でケーブルを通すのが難しい場合のリチウムイオン電池式(これも10年間有効)があります。

設置しなければいけない場所と数

火災報知器には設置しなければいけない場所というのがあって、どこにつけても良いというものではありません。そのため、あなたのお家の作りによって必要な火災報知器の数も変わってくるんです。キッチンが基準になります。火を使うのがキッチンで、ここが火災の原因に一番なりやすいから。キッチンとベッドルームの間に設置する必要があります。なかなかあり得ない例えだと、家の間取りが十字みたいになっていて、真ん中にキッチン、そこからそれぞれ東西南北にベッドルームがあるとすれば、火災報知器は4つ必要になります。キッチンから廊下があって、その先がランドリーとかトイレだけなら火災報知器は要りません。もちろんその先にベッドルームがあるなら火災報知器が必要になります。要はキッチンと寝る場所の間に必要になる、ということです。

火災報知器をつけてはいけない場所

その一方で、つけてはいけない場所というのも存在します。簡単にいうと空気の対流が滞るデッドスペースには火災報知器は設置できません。対流がない、ということは煙が流れてくるのは最後の方、家に煙が充満してから煙がから場所に火災報知器を設置しても意味ありませんよね。それとは逆に常に空気の対流が起こっているところにも設置できません。細かく言うと、天井の角から30㎝以内や、天井の照明器具から30㎝以内、エアコンの通気口から40㎝以内と天井設置のファンから40㎝以内には設置してはいけません。デッドスペースはもちろんのこと、空気が流れすぎるところもダメ、ということですね。

有効期限

火災報知器にも有効期限があります。基本的には製造年月日から、もしくは設置してから10年間が有効期限です。火災報知器の種類によって異なりますが、横のボタンを押してパカッと開くタイプと、ボタンを押して横にスライドしてマウンティングブラケットから外すタイプ、ボタン等はなくただスライドして外すタイプがあります。外したら内側を見ると大抵ステッカーや直接印刷で製造年月日が印字してあるはずです。もしくは私のように設置年月日をマジックで書いているエレクトリシャンもいるので確認してみてください。残念ながら有効期限がわからない火災報知器も交換時期とみなされます。

火災報知器はどのサーキットに繋がってるのか

通常は照明器具と同じサーキットにつなげています。あまり電力を使わないのと、電気がつかなくなったら火災報知器も電源を失っているのがすぐわかるからという理由からです。例えば火災報知器専用のサーキットに繋いであるとすると、そのサーキットが電源を失っていてもなかなか気がつかないと思います。もちろん火災報知器自体にも小さなインディケーターランプがついていて、電源が来ている場合はグリーンのライトが点いていますが、光が弱く、火災報知器の真下から見上げないとなかなか見づらいことがあります。もちろん電源が落ちてしまっていても、予備の為に9Vの四角い電池が入っているので火災の際にはきちんと作動しますのでご安心を。ちなみに火災報知器が定期的にピッピピッピ鳴り始めたら電池切れを疑ってください。ついでに有効期限も確認するのをお勧めします。

インターコネクト(火災報知器の相互接続)

もしあなたのお家が2015年5月1日以降に建てられて、且つ火災報知器が2つ以上ついているのであれば火災報知器同士をインターコネクト(相互接続)する必要があります。インターコネクトすることにより、家に設置してあるいずれかの火災報知器が作動すれば同時に全ての火災報知器が作動するというシステムです。それ以前の火災報知器はインターコネクトが義務化されていなかったので、例えば1階で火災報知器が作動しても2階の火災報知器は煙を探知していなければ作動しませんでした。キッチンは主に1階にあるので2階にいる人は逃げ遅れる可能性がありました。しかしこのインターコネクト義務化からはいずれかの火災報知器が作動すれば家の中の全ての火災報知器が作動するのでより安全になりました。ただし2015年5月1日以前に設置されていたものに関しては義務化されていませんので、有効期限切れで交換したとしてもインターコネクトの必要は法律的にはありません。が、先ほどの1階と2階の例のように逃げ遅れる可能性がありますので、もしあなたのお家が2階建てであれば、有効期限切れで取り替える際にもぜひエレクトリシャンにインターコネクトの追加も依頼することを強くおすすめします。インターコネクトは基本的にはそれぞれの火災報知器を有線でつなぐのが普通ですが、最近ではワイヤレスで接続できるものも増えてきています。

ということで本日はあなたのお家や家族を守る、大切な火災報知器、Smoke Alarmのお話でした。ちなみに私たちエレクトリシャンの間ではスモーキー(Smokie)と呼ばれています。本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。ではまた。

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