西オーストラリア州で電気技師Electrician/Sparkyになるには

でんきのおはなし

まず最初にやるべきこと
UEE22020 Certificate II in Electrotechnology(Career Start) (Electrotechnology Pre-apprenticeship)というコースを修了する事をおすすめします。

ここで何を学べるの?
このコースでまずは電気の基礎だけでなく、手動工具や電動工具の名前や使い方、色々なネジや固定プラグを始めとした部品の名前や使用方法、図面の読み方やら防護服、個人防護用具の使い方、その他カバーしきれないほど沢山ある工事現場での基礎の基礎を教えてもらえるだけでなく、工事現場に入るためのWhite cardと、Electrician’s training license という運転免許でいう仮免のような資格、あとFirst Aid とCPR(応急処置と心肺蘇生法)のコースという、電気技師見習いになるための必須項目もカバーしていて、大抵の電気施工会社はこのコースの修了を見習いになるための必要項目としているところが大半となっています。

見習いになるための前提
見習いになるためには、まずは永住権がないとそもそも話になりません。ワークビザを出してくれるところはほぼゼロでしょう。ワークビザの最低賃金はかなり高くなっているので、わざわざ高い給料払ってまで初心者を、しかも英語も母国語では無い人を雇いたいという経営者はほぼ皆無と言って間違いないと思われます。ということは、大前提としてオーストラリアで働ける資格が4年以上ある事がそもそも必要になるでしょう。基本的に電気技師の見習い期間は4年です。

上記職業訓練校に入れたら
職業訓練校の見習い準備コースで学びながら、見習いとして受け入れてくれる会社との雇用契約が必要になります。要は職探しです。受け入れ企業との雇用契約が結ばれてから初めて電気技師の見習い学校とのやりとりが始まります。これは基本的には雇用主と学校側でスケジュールやカリキュラムを決めます。

雇用契約が結ばれたあとの学校
Day releaseと言って週1日だけ学校に行き、他の4日間は普通に受入れ企業で見習いとして働く、もしくはblock releaseと言って普段は週5日働きながら、約3ヶ月に1度、2週間まとめて学校に行くという2通りの方法があります。ちなみに学費は受入れ企業持ち、学校に行っている間も給料は支払われます。会社によっては学費だけでなく教科書代も出してくれるところもあるようです。

学校では何をどのくらい学ぶの?
学校は正味2年半くらいです。基本的な原子・電子の話からはじまり、直流・交流、電磁石、モーター、トランスフォーマー、コントロールサーキット、図面の読み方、電子回路図やシンボル、もちろん実務的な実際の配線や電気機器の設置方法などなど。55の必須項目をカバーするために20のコアユニットと3つの選択ユニットの計23のユニットをクリアする必要があり、それぞれペーパーテストと実技テストがあります。出席率が90%を切るとテストを受けることができません。

必要な実務経験
この学校での勉強と同時進行で、それぞれのユニットに付随した実務経験がそれぞれに規定時間以上必要になりますが、これは毎週の受入れ企業での仕事内容をオンラインで記録して最終的に規定時間超えるように経験を積みます。

最後の試験 Capstone Assessment
全てのユニットを終え、実務経験の規定時間を全て満たし、オンラインでの最終ユニットで全ての質問に100%解答し、雇用主からオッケーサインをもらえてようやく5日間の最終試験、capstone あassessment に合格してようやく晴れて一人前の電気技師として1人でも働けるようになります。ちなみに見習い中は原則として有資格の電気技師と共に働きます。

独立して自分の会社を作りたい?
ただし、この資格だけでは独立して業務受託できるわけではなく、業務請負業者としての資格を
(Contractor’s license)取った後にようやく一事業者として業務受託できるようになります。電気技師の資格だけでは自分で仕事を取ることはできないので、業務請負業者の社員としてなら電気工事が出来ます。

ローカルルールで州ごとに法律は違う
ちなみにこれは西オーストラリア州のルールで、他州についてはルールが違うのでこの限りではありません。それぞれの州のルールに従ってください。

長くなりましたが最後までお付き合い頂きありがとうございます。ではまた。

↑この電動アシストかっこいいですね

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