はじめに
ブレーカーが上がらなくなってしまった経験ありませんか?なにかのはずみでブレーカーが落ちてしまい、その後何度上げてもすぐ落ちてしまって上がらなくなってしまった、どなたもそんな経験あるのではないでしょうか?もちろん最終的にはライセンスを持ったスパーキー(電気技師)を呼ばなければいけないんですが、ライセンスがなくても出来ることがあるので手順をご説明します。もしかしたらスパーキーを呼ばなくても解決するかもしれないし、最悪でもここまでやっておけばスパーキーを呼んだ時に作業時間が短くなって料金も安くなるかも知れません。呼ぶだけで300ドルも取る会社もありますので気軽に呼ぶわけにもいかないですしね。では行ってみましょう。
まず最初にやること
まず最初にやることは、何を使った際にブレーカーが落ちたか、というのを見つけること。コーヒーマシンを使っていた、とか、ヘアドライヤーだったり、もしくは家族の誰かが何かを使った途端に落ちたのかもしれません。もしこれが見つかれば問題解決はすごく早いかもしれません。見つかった場合は、すぐにその家電をプラグから抜いてください。そしてブレーカーを上げてみてください。これで電気がつけばおそらくその電化製品は何かしらの不具合があります。コードが切れていないか、焦げ臭いにおいがしないか、プラグが曲がったり折れたりしていないか目視で確認できるところはしてみましょう。ただし、まだそのコンセント自体の不具合の可能性と、単純に同じ回路で電気を使いすぎているオーバーロード(過負荷)の可能性があります。次に何をするべきかをお話ししましょう。
落ちた原因となった個所が分かった場合
さて、落ちてしまった原因っぽい電化製品をコンセントから抜きました。ブレーカーを上げました。電気が戻りました。次に、先ほどとは違うコンセントにこの電化製品のプラグを差して使ってみてください。できればゴム手袋か何か電気を通さないものをつけて使って下さい。不具合があると危ないですから。これでもし先ほどと同じブレーカーが落ちたのなら、すぐにプラグを抜いてこのブレーカーはもう一度オンに戻しておきましょう。このコンセントは先ほどと同じ回路に繋がっていますので、別の部屋、できるだけ遠い部屋のコンセントに差し込んでみて下さい。重たい家電だったりする場合は延長コードなんかがあると便利ですね。これで先ほどと違うブレーカーが落ちたのならその電化製品は内部で故障があります。使わないでください。修理に出すなり、きちんと検査してもらうなり、もう大分古いものであれば買い替えましょう。
違うコンセントに差したらブレーカーは落ちなかった場合
上のように、違う部屋のコンセントに差したらブレーカー落ちなかったよー、という方。おめでとうございます、あなたの電化製品はまだ生きていました。(もしくはたまたまうまいこと不具合が出なかった場合もありますので、念のため以下の手順で不具合が見つかるまでは様子を見ておいて下さい)次の手順に進みましょう。一番最初に落ちて上がらなくなってしまったブレーカーのスイッチをオフにしてください。お家の中を歩いてどのコンセントが電源を失ったのか調べます。電源のランプがついてたり、液晶画面に時刻が表示されたりを確認してみて下さい。見た目では分からないのなら例えば携帯の充電器などを繋げてみたり、なんでもよいのでこのブレーカーはどこのコンセントに電源を供給しているのかを調べます。調べ終わったら、次に行きます。
オーバーロード(過負荷)を疑ってみる
もしかしたら、今電源を失っている回路は沢山の電化製品に繋ぎすぎていて、通常の電源回路の16アンペアというのを日常的にオーバーしてしまっているのかもしれません。ということで、最初にブレーカーが落ちる原因となった電化製品をもう一度同じコンセントに繋ぎます。※まだブレーカーは下ろしてあるのでここではまだ電源は来ていません。(前の手順で不具合があると分かったものはもう繋がないでください)次に、最初に落ちて上がらなくなったブレーカーにつながっていて、電源を失っているコンセントのうちの一つのスイッチをオフにして下さい。スイッチがない場合はプラグを抜いてください。これができたらもう一度ブレーカーをオンにしてみます。もしブレーカーが落ちないのであれば、この回路はオーバーロード、過度に負荷がかかってしまっています。要は色んな電化製品を繋ぎすぎています。例えばパワーボードが沢山ついていて、タコ足配線しまくっていたり、とか。もしまたブレーカーが落ちてしまうようであれば、1つずつコンセントのスイッチをオフにするか、プラグを抜いてさらにブレーカーを上げてみて下さい。もしこれでブレーカーが落ちないようなら、ワット数が大きい電力を沢山使うような電化製品は違う回路につながっているコンセントに繋ぐようにしましょう。基本的にキッチンにつながっている回路は電力を使う製品が多く繋がっているので過負荷になりがちです。トースターや、直接熱を加える製品は沢山電力を使います。キッチン以外だとドライヤーとか、ね。
それでもまだブレーカーが落ちてしまう場合
最初にブレーカーが落ちる原因となった電化製品を差し込んだ後、その他すべてのコンセントから電化製品を抜いてもまだブレーカーが落ちてしまう場合は、この電化製品も含めてすべての電化製品をコンセントから抜いてください。スイッチがオフになっていてもすべて抜いて下さい。もう一度だけ、最後にブレーカーをオンにしてみて下さい。おそらくまた落ちてしまうと思います。残念ですが、この不具合はあなたの手には負えないようです。ブレーカーをオフのままにして(まあ上げようにも上がらないんですが)、すべての電化製品はプラグから抜いたまま、地元のスパーキーに連絡しましょう。コールアウトフィーや、大体の料金を確認して、急ぎでないならいくつかの会社に当たってみて、料金が良心的だったり、少しだけ高かったとしても対応が良い会社にお願いするのが良いと思います。その際は、どの電化製品を使ったらブレーカーが落ちたのか、他の回路(サーキット)のコンセントに差したらブレーカーは落ちなかった旨、そしてオーバーロードも疑って一つずつコンセントの電源をオフ、またはプラグから抜いてもブレーカーは落ちてしまうこと、現在はすべてのコンセントはオフ、電化製品のプラグは抜いてあることを説明して下さい。
ここからスパーキーの出番です
ここからは専門的に不具合を探していきます。機械を使ってショート、短絡が無いか、コンセントの不具合はないか、コンセントやスイッチボードから調べてもわからなければ屋根裏に上がってこの回路のすべての結合部をほどいて、それぞれの区画に区切ってケーブルの不具合を探していきます。これはあなたのお家の広さや、回路の複雑さ、屋根裏へのアクセスなどなど色々な要因によって不具合の探し方もかかる時間も変わってきますので一口にいくらかかる、とは言えません。でもここまでの作業を1時間100ドルも150ドルもかけてスパーキーにやらせるよりも、ご自身でここまでは調べておけば少なくとも100ドル以上は節約できているはずです。腕の良い、知識と経験豊富なスパーキーと出会えるといいですね。
この他にすごくよくある原因
とはいえ、このブレーカーが落ちて上がらなくなる、というので一番多い原因は、水です。特に雨がすごく降った日の翌日。原因は雨や風にさらされている、屋外にあるコンセント。ここに水が浸入してショートしてしまい、ブレーカーが落ちる、というのが定番です。やっかいなのは水が乾いてしまうと今まで通りにブレーカーも落ちずに電気は使える、というところ。昨日はブレーカー落ちてたんだけど今日は大丈夫だなぁ、なんて時は大抵水が原因だったりします。コンセントを開けてみて、水の侵入した形跡がないかとか、水が入ってくるような隙間がないかなど調べて、古くなって水の侵入がありそうなものは交換したり、シリコンで水の侵入路をふさいだりして、次の雨の時にまたブレーカーが落ちるようなら連絡ください、という感じで終える仕事なんていうのもよくあります。もちろん機械でコンセントやケーブルをチェックした後の話ですけれど。
ということで、今回はブレーカーが落ちてしまって上がらなくなった場合にあなたができること、についてお話ししました。困った際にはご参考にしてみて下さい。本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。役に立ったよー、という方、困ったときにやってみよう、という方がいれば幸いです。ただしくれぐれも電気の取り扱いにはご注意ください。日本と違い230Vと電圧が高いので非常に危険です。報酬代わりについでに下のリンクもクリックして頂けると嬉しいです。ではまた。

このお話とは違いますが一番危険な状況についての補足
もしあなたのお家の金属部分を触ってビリっと来た場合、手や足にタオルや布をぐるぐる巻きにして絶対にどの金属部分に触れずに即刻外に避難して下さい!!!!家族全員避難出来たら、外から管轄の電力会社に電話して、金属部を触ったらビリっとしたと伝えて下さい。ビリっとした時の状況やら程度を聞かれると思いますが、あなたの家の電気の安全を守っているシステムに重大な欠陥があると思ってください。電力会社も緊急で駆けつけてくれるはずです。
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